未来の教科書DAY3『町に好奇心を生み出す方法』レポート
更新日:19.10.09
大人の学び場づくりの実験として企画された未来の教科書も、気づけば最終日のDay3まで駆け抜け無事終了。今回のテーマは「町に好奇心をインストールする方法」でした。
「全三回のテーマの中で、一番興味が沸いたのがこの日でした」という声があちこちから聞こえるほど、期待値が高く当日も満員。途中入退場を含め、35人の方に足を運んでもらいました。
「多くの方が交流できる機会になってほしい」という想いから、今回より「自己紹介ゲーム」を導入。10人と自己紹介ができたら、コーヒーが1杯無料になる、という簡単な仕掛けでしたが、多くの方が参加してくださり、会場内には過去2回とは全く違う一体感がありました。
参加者同士の交流も活発に行われた今回、講師としてお越しいただいたのはこの二人。
□近藤百
愛農学園農業高等学校 教諭
様々な「立場」と、全く同じがない「価値観」の入り混ざる場こそが学び場である。
□三浦大紀
GO▶︎つくる大学 校長
「関わることを面白く」していくことで、自分ごととして社会参画していくことができるし、逆もまた然り。
全寮制農業高校と市民大学、ターゲットや手法は異なるものの、日常ではなかなか触れない学びの場を作っているお二人。学びの場を作り、実践しながら思考を続けているからこそ語れる、それぞれの哲学や学びに対する解釈を熱量いっぱいにお話をいただきました。
ランチタイムを挟んだ後は、午前の内容を自分ごととして落とし込み、共有することで深い学びにつなげていく「ラーニングスルーディスカッション」。8つある問いの最後を、今回は大喜利に変更。「自分の好奇心を、町中にインストールするとしたら、どんなことができそう?」というお題を元に、自分がワクワクするアイディアを考えていきました。
アイディアを出した後に司会から「自分が面白そうと思ったそのアイディアが今すぐにできると思う人」という問いかけが会場に投げかけられますが、返ってくるのは沈黙。
「できたら楽しい、けどそこにすぐに飛び込めない要因」を聞くと、いくつか上がってきました。その要因をどうやったら解決していくことができるか、自分の興味のある分野ごとに分かれ、それぞれディスカッションを行いました。
「町に好奇心をインストールするなら、まず自分の好奇心に向き合ってみる」という難しい問いなどがあり、予定よりも長丁場の回となりましたが、最後の感想シェアまで会場全体が「協同で学ぶ」という姿勢は崩れませんでした。
全三回を通して、最後のこの時間が個人的に一番好きでした。全員が発言者の声に真摯に耳を傾ける。その環境があるから、発言者も素直な感情を落とすことができる。だから共感できる内容がたくさんあり、自分では気付けなかった学びも得ることができる。お互いがお互いを認め合いながら、学びを深める、そんな協同学習の真髄をこの時間に見られた気がしました。
3週連続で実施された「未来の教科書」。今回は初めての取り組みだったため、実験的な部分も多くありましたが総じて「続けていきたい」と感じられる企画でした。
次回、11月の半ばに「未来の教科書NEXT」として、「企画の教科書」を実施予定です。こちらは未来の教科書参加者優先の、企画の作り方を学ぶ場。豪華な講師をお招きし、これまでの三回で学んだことをアウトプットしていくための準備につなげていければと思っています。
今回のような大掛かりな企画は、年明けて春頃を想定しています。
また、未来の教科書を起点とした他企画への展開も検討中。もっと面白いことをグリグリ企てています。
一緒に企画を作ってくださる運営メンバーも募集中ですので、ご興味ある方は、ぜひご連絡ください!
(文章・写真 Hiroki Funayama )