Mailmag column1216|集中の集まり。
更新日:21.12.16
いま、店主大江は萩で喫茶店のデザイン・工事に携わってます。
改めて説明すると店主大江のシゴトは町に価値をつくり、価値を継続させていくこと。
そのために、糧のような場所が津和野にあったらいいなと思ってメンバーのみんなと企画・運営をしている。
お店を作りたい人と知り合ったり、紹介されたときに、想いのある人であったら一緒に場所づくりをすると決めていて、設計・デザインをやっています。
想いのある場所が住んでいるエリアに増えていくと、そのエリアに住まうことがどんどん楽しくなると思いませんか?
そうやって僕は町に価値をつくる、継続させるための仕掛け作りがシゴトだと思っています。
話は戻ると、萩でつくっている喫茶店。
ここに関わってくれている愛知県豊田市から来てもらってる大工さん、むっちゃん()は、5年前長野のリビセン立ち上げの時に、ボランティアで工事を一緒にした仲間。
出会った時は、大工になりたてのむっちゃんだったけど、同年代でフィーリングがあったので、いつか一緒に仕事をやりたいなと思っていました。
そのむっちゃんとの現場が実現し、気づいたこと。
むっちゃんの「集中力」が気持ちいいということでした。
ぼくの店舗デザインの現場は設計時に設計しすぎないでしっかりと余白を残すので、工程を進めながら、場の解釈を深めながら進んでいるスタイルです。
なので、大工さんにもデザインを要求することが多い。これは結構ふつうの大工さんには負担だと思う。そういうことを慣れてない大工さんがほとんどなのだけど、むっちゃんはそれができそうだなと思って、今回の店舗にはぜひお願いしたいと思っていたけど、それが的中。ちゃんと集中力を切らさずに、しっかりとデザインへの集中をしてくれている。
一つ一つの場所へのデザインへの想いを語り合い、ぶつけ合いながら進めていく時間にはすごく集中力が必要で、かつ、僕が見えてなかった萩という土地への歴史的解釈や、クライアントさんが求めるデザインへの解釈を都度都度話し合え、空間に落とし込んでいける。こういう集中力が集まっていく場っていうのはすごくいいものができるんだろうなって思う。2月完成目指していくけど最後まで頑張ろう。
そうそう、最近の発見。
場のグルーブ感っていうのは大小様々な場でおこるけど、きっとそれは集中の集まりが関係してるんだろうなって。いい場っていうもののヒントになるかもしれないって思った。
今は、集中力が散漫になることが多い。SNSでもそうだし、いろいろなものが生まれたり、消えていったり。一緒にいるひととの時間のスマホも嫌だなって思うし、それは自分自身でもやってしまうことも反省。
散漫しがちな空気感の中で、ちゃんとその場に向き合える自分でありたいし、そういう向き合ってくれたひとの心地よさを忘れないでいたいなって思う。